風呂場の寒さ、高齢者でなくとも要注意です
あったかいお風呂は一日の終わりのホッと至福なひととき…ですが、お湯に浸かるまでが寒いんですよね。
脱衣所で服を脱ぐときからもう寒い。バスルームに足を踏み入れたら床が冷たい…バスルーム自体が寒い…
ヒートショックと言って気温差で心臓麻痺に陥ることもありますので、高齢者でなくとも浴室と脱衣所の寒さ対策は必要なのです。
47:高齢者は陽があるうちに入浴を
ヒートショックを防ぐには、極端に寒い場所で身体を晒さないことが重要。寒いお風呂で気を失って溺れてしまう事故は高齢者に多く、やはり12月から2月の寒い時季に頻発します。
冬場とはいえ、日中の日射しがある時間はまだ過ごしやすいものです。そこで、日が沈むと一気に冷えてきますので、その前に入浴を済ませておくのも一つの手段。
それが厳しいならば、高齢者はせめて風呂場が冷たい一番風呂は避けるようにしましょう。
48:バスタブの蓋をせずに湯を沸かす
入浴のタイミングでバスルームをある程度温めておくのなら、もっとも手軽な方法は湯を沸かす際に蓋をせずに沸かすことです。
蓋をして沸かすよりも時間はかかりますし、ガス代もやや増えますが、それでも寒さと引き換えの必要経費だと思えば安いものでしょう。
給湯式のバスタブの場合も、熱い湯(50度くらい)を張ります。入浴するまで蓋をせずに、温かい蒸気がバスルームを循環するようにします。入浴するタイミングで湯温を見て、熱ければ水で薄めましょう。やけどしないためにも水温計があると便利です。
49:入浴前に壁にシャワー
蓋をせずに湯を沸かすのはちょっと…という人にオススメなのは、入浴する前にまだ服を着た状態でバスルームに入り、シャワーを使って湯を壁に流す方法です。
湯温は熱めで。バスルームの冷えた四方の壁を湯を流すことで温めます。ほどよく湯気がバスルーム全体に行き渡って室温が上がればOK。
あとは脱衣所で服を脱いで入浴するのみ。時間が経つとまた室温が下がりますので、早めに入浴を。
入浴後に壁の水分をふき取るひと手間をかけてやると、カビ防止になります。
50:窓は閉める、換気扇は消す
基本中の基本ですが、外の冷気をバスルームに入れてしまっては何の意味もありません。窓は閉めて、換気扇はOFFにしましょう。
窓開けと換気扇の運転はその日の家族全員の入浴が終わってからにします。
51:浴室暖房があるならば迷わず活用
浴室乾燥システムや浴室暖房が設置されているのなら、入浴15分くらい前からスイッチをオンにしておきましょう。タイマー運転にしておくと消し忘れを防ぐことができます。
52:脱衣所にカーボンヒーターを
服を脱いだ瞬間から寒いという状況も解消しましょう。脱衣所の寒さ対策です。
服を脱ぐ時間と入浴後に身体を拭く時間という短時間だけ温めれば良いので、即暖性に富んだ器具を使用するのがベター。
お薦めはカーボンヒーターやハロゲンヒーターです。
一方向のみの温暖効果しかないので脱衣所全体を温めることはできませんが、即効で温かくなるのでヒーターの前で服を脱いで、ヒーターを点けたまま入浴し、入浴後、温まった脱衣所のヒーターの前で身体を拭けば問題なし。
とはいえ、脱衣所の中をすきま風が駆け抜けるとそれだけで寒いものです。窓は閉め、戸も確実に閉めておきましょう。
ちなみにカーボンヒーターとハロゲンヒーターは外観は似ているものの、発熱体が異なります。
カーボンヒーターは炭素繊維が発熱し、ハロゲンヒーターはハロゲンランプの熱で空気を暖めます。電気代は一般的にカーボンヒーターの方が安くなりますので、新たに買うのならカーボンヒーターがオススメ。
カーボン&ハロゲンヒーターのオススメアイテム
53:おふろマットも効果的
バスルームの床がタイル張りの場合、その材質の硬さも相まって、より強く足に冷たさを感じます。
またタイル張りだと滑りやすいので、転倒防止も兼ねておふろマットを敷いておくと一石二鳥。
最近あまり見かけなくなりましたが、これは柔らかい素材でできているので、足が触れる感触もソフト。
入浴時にシャワーか湯船の湯でざっと濡らしておけば、さらに冷たさを感じることなくバスルームの洗い場に素足で立ち入ることができるので、ちょっぴり快適度アップです。
おふろマットのオススメアイテム
54:湯冷め防止を心がけよう
風呂から上がって一番注意したいのが湯冷めです。せっかく入浴で温まった身体が冷気に当たってどんどん冷えてしまうと体調を崩しかねません。
すばやく肌の水分を拭き取り、すぐに服を着るのはもちろん、足先の冷えを防ぐためにも早めに靴下を履きます。
髪が濡れていると熱が奪われます。まずは頭部をタオルで拭いて、さらにくるむなどしてから服を着ます。そのあとドライヤーで髪を完全に乾かしましょう。