犬が寒さに強いとは限りません
犬は寒さに強いと言われています。実際、犬の体温は小型犬で38.6~39.2℃ほど、大型犬では37.5~38.6℃ほどあり、人間よりも高く、それだけ寒さに耐性があるのです。
それでも、犬の種類や年齢によってはそうとも言い切れません。飼っている犬に合った寒さ対策を施してやる必要があります。
97:寒さに強いかどうかはそれぞれ
個体差はありますが、おおよその目安として飼っている犬が寒さに強い犬種なのか、弱い犬種なのかを知っておきましょう。
比較的寒さに強いとされているのは、毛が長く、毛の層が上毛と下毛の二層構造になっているダブルコートと呼ばれる犬種です。また大型犬や北国原産の犬もその傾向があります。
逆に言えば、毛が短く、シングルコートで南国原産、小型犬となれば寒さにかなり弱いという傾向になります。
シングルコートの犬としては、代表的なものにチワワ、マルチーズ、ミニチュアダックス、プードル、ヨークシャテリア、パピヨン、プードル、ボクサー、グレーハウンド、ミニチュアピンシャー、グレートデーンなどが挙げられます。
また、室内で飼っている犬は外気に晒されないため、体温調節が上手でない個体も多いもの。寒さに弱くなりがちです。
ほかにも子犬や老犬、病気にかかっている犬なども要注意。
98:室内犬はケージにひと工夫
まずはケージの置き場所を見直してみます。温かいだろうと直射日光の射す場所にケージを設置するのはNG。フローリングの床の上も掃除は楽なのですが、ケージから出た犬が滑ってしまうのであまりオススメはできません。
あとは寒さ対策をケージに施します。
部屋が24時間暖房されている環境だとかいう場合は不要ですが、通常そうではありませんから、ケージを部屋の寒さから守る必要があります。
具体的には、ケージと壁との間に段ボールを挟む、ケージの上から覆いかぶせるように毛布などを掛けておく、などの方法があります。また、ケージの中にもフリース素材のものを入れておくのもいいでしょう。
小型犬の場合はクレートを上手く使って、クレートの中にも温かい素材を敷き、外側も毛布を掛けておくといいでしょう。
99:極寒時にはヒーターも
寒さに弱い犬種や、極寒期にはヒーターを設置するのも一つの方法です。
もちろん犬専用のヒーターが売られていますので、それを利用します。
ただし、ヒーターを設置する時は、犬がヒーターのない場所に移動できるようにするのが基本です。でないと暑くてたまらないということになってしまうことがあります。
また、一般の暖房器具を使用する場合は、電気コードをかじったりしないよう、さらにストーブのように火事の恐れがあるものは使用しないようにしましょう。火傷を防ぐため、ファンヒーターの周囲に柵を設けるなどの工夫も。
そして極端に部屋を暖め過ぎないようにするのも大切です。空気が乾燥すると呼吸器をやられるので、加湿にも気を配ります。
犬用ヒーターのオススメアイテム
100:散歩のときは着衣も
大好きな散歩。散歩だとわかると喜んで外へ出て行く犬も多いことでしょう。
しかし、温かい室内から寒い屋外に出る時、犬は急激な温度変化に晒されることになります。
散歩などの外出時には犬用の服を着せましょう。素材やデザインもいろいろ揃っていますので、適したものをチョイス。
気をつけておきたいのは、外出先から帰宅した時、温かい屋内へ入った時は脱がせてあげることです。犬は暑くても自力では脱げません。
犬の冬服のオススメアイテム
101:屋外で飼っている犬の寒さ対策
屋外で飼っている場合、まず犬小屋は日当たりのよい場所に設置します。風があまり吹かないところだとなお良いでしょう。
犬小屋に隙間があって、そこから風が入り込んでくる場合は、板や段ボールを使って隙間をふさいであげます。
犬小屋の中にはフリースなどの温かい布を敷きます。
さらに犬用の湯たんぽというものも売られていますので、活用するといいかもしれません。
降雪時や極寒時には玄関に入れてやり、段ボールの上に布を敷いて寝床にしてあげるなどの工夫も必要です。
食事も屋外で飼う場合は冬場のみ量を少々増やしてあげます。