猫は寒さに弱い? 強い?
どうしても寒がりなイメージが強いのが猫。実際のところ、猫はエジプトが原産とされているので、寒さは得意とはいえません。
それでも自分で動き回って温かい場所を探しまわるように、自身で寒さ対策をしてくれるのも事実です。とはいえ、家の中という限られた空間では、やはり飼い主が気を配ってあげることも必要でしょう。
102:猫にも個体差があります
犬と同様に猫にも個性があるので、猫=極端に寒がり、というわけではありません。
特に年齢の若い猫は活動的ですし、少々寒くても大丈夫だったりします。逆に老化すると身体は痩せてきて寒さを感じやすくなってきます。運動量も減り、自分で体温を高くすることができなくなるためです。
普段屋内で飼っていても、外に出してやる機会を設けているならば、冬でも他の季節と変わらない程度に外に出してあげることも必要です。寒いと思えば自力で自宅へ戻ってくるので、心配はいりません。
103:猫の適温は20度くらい
猫にとっての適温は人間とほぼ同じです。一般的には20度くらい、老いた猫の場合は少し高めの23度くらいがちょうどよいとされています。
犬と同様に、猫に対しても気を配ってあげたいのが湿度。空気が乾燥するとウイルスに感染しやすくなるのは人間と同じです。
湿度50~60%をキープしましょう。やかんで湯を沸かす、洗濯物を室内干しするのも良い乾燥対策です。
104:ハウスは窓から遠ざける
室内で飼う猫。寝場所として設置するハウスは、中にフリース素材などを敷くだけで充分体温だけで温かく寝ることができます。
それでもハウス自体が冷気に晒され続けるのは良くありません。
窓際に設置することはなるべく避けましょう。
同様に床から伝わる冷気も避けたいもの。温かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという性質もありますので、ハウスを床にそのまま置くよりも、少し高い場所に設置するのも有効です。
床に設置せざるを得ない場合も、ハウスと床の間に段ボールやマットを敷くなどして、床の冷気がハウスに直接伝わらないようにします。
また、ハウス自体に毛布を掛けてあげるなどの対策も有効です。
あったかハウスのオススメアイテム
105:ブラッシングはこまめに
いかにもあったかそうな猫の毛。この毛と毛の間に空気層を作り、体温で温めた温かい空気をキープしておくことで、猫は寒さから身を守ります。
けれども、その能力を邪魔するのが毛玉です。毛玉が多くなると、空気層ができにくくなり、結果、寒さが皮膚にそのまま伝わってしまうのです。
これを防ぐには頻繁にブラッシングをしてやることが重要。毛玉を取り除くだけでなく、皮膚を刺激する効果もあるので、体温も上がります。新陳代謝が上がれば、身体も丈夫に。結果的に病気になりにくくなるので、一石二鳥なのです。
106:お腹を温めてやる
猫の寒さ対策として有効なのは、猫の背中よりもお腹を温めてあげる方法です。
お腹を温めるということは、床を温めるということ。もちろん床暖房やホットカーペットで全面的に床を温めるという意味ではなく、猫が寝転がる部分だけでいいのです。
ペット用でもいいですし、人間用でもいいので、湯たんぽを用意してやり、寝場所の下に敷いてやると喜んでその上で休んでくれます。
湯たんぽはレンジアップするタイプが手軽で便利ですが、ペットボトルにお湯を入れて、タオルなどでくるんだものでも問題ありません。
また、使い捨てカイロを履き古した靴下の中に入れて与えるのもいいですね。
どちらにしても猫がかじったり、爪で引っ掻いたりして中身が出てくることのないようにしてやることが重要です。
上記のアイテムはどれも10時間もすれば温かさがなくなってしまうものなので、毛布などで体温を逃さないようにするグッズと併用するのが原則です。
猫用湯たんぽのオススメアイテム
107:留守時の寒さ対策
家を留守にする時、猫はお留守番。しかし、部屋が寒いだろうと暖房器具を点けっぱなしで出かけることは絶対にしてはいけません。
灯油を使うものだけに限らず、電気カーペットなどでも火災が発生するおそれがあるためです。
寒いと感じれば温かいハウスで勝手に暖をとりますので、あまり心配せずに出かけましょう。ただ、ハウスの下に断熱材を敷いたり、毛布などであたたかくしてあげるなどの処置は必要です。
108:暖房器具を使う時の注意
家に人がいる時に使う暖房器具のあたたかさは、もちろん猫にとっても幸福。
とはいえ、さまざまな器具それぞれに猫に対しての使い方の注意がありますので、確認しておきましょう。
部屋全体を温めるもの
- エアコン…空気の乾燥に注意して加湿器などと併用するとともに、扇風機を上手く使って温かい風が部屋全体を循環、床まで届くようにしてやります。
- ストーブ…猫がやけどしたり、ヒゲや毛を焼くことがないように、器具のまわりを柵で囲みます。
部屋の一部を温めるもの
- ホットカーペット…ずっとその上で寝ていると低温やけどで毛が抜けてしまったりします。あまり温度を上げないようにします。
- こたつ…これもまた温度を上げ過ぎないようにします。人が使わない時は電源を切りましょう。布団で囲まれているので、電源が入ってなくても猫は充分体温だけで温まれます。
また、電源コードをかじられたりしないようにしましょう。